日本にも「ゴルフ部」が有名な大学はいくつか存在します。
そのなかでも、日本大学や東北福祉大学などは数多くのプロゴルファーを輩出するような名門校です。

ちなみにアメリカの大学にももちろんゴルフ部があります。
そして、それは多くの日本の「ゴルフ部」とは生活スタイルや練習環境まで大きく異なるのです。

本稿ではアメリカの大学における「ゴルフ部」について概要を解説したいと思います。

アメリカの大学の「ゴルフ部」

プロスポーツチームに入るのと同じような感覚

まず、アメリカではカレッジスポーツ(大学対抗のスポーツ)への人気が非常に高いです。
特定の競技に限らず、アメリカの人々は自分の出身校や居住している地域のカレッジチームを応援する文化があります。

人気の競技では10万人規模のスタジアムが満員になることも珍しくなく、プロスポーツに匹敵する人気を誇っているのです。

そこでの人気選手は言わば地域の「スター」。
多くのファンがつき、大学を背負って立つ看板選手となるわけです。

「収益化→再分配」の流れが出来ている

アメリカでのカレッジスポーツの人気は当然「収益化」にも結び付いています。

試合を観戦するためのチケット代やテレビ放送の放映権料、加えてチームや選手のグッズ売り上げなど、まさにカレッジスポーツそのものが「お金を生むコンテンツ」となっているわけです。

そこで得た収益を大学やカレッジスポーツ全体を所管するNCAA(全米大学体育協会)が各チームに再分配することで、抜群の練習環境や奨学金の原資となっているわけです。

抜群の練習環境

上述した資金源を背景に、アメリカの大学ゴルフ部では抜群の練習環境が用意されています。

大学がコースや練習場を所有していることも多く、ゴルファーが腕を磨くための環境としては正直日本とは桁違い。そしてこれらの使用にかかる経費は基本的にはチームや大学持ちですので、部員は経済的な心配をせずにゴルフに打ち込むことができます。

学業とゴルフの練習を分刻みでこなしていくハードスケジュールですので、チームの寮で生活をする学生がほとんどです。

誰でも入部できるわけではない

これだけの恵まれた環境ですので、アメリカの大学ゴルフ部というところは”誰でも”入れるというものではありません。基本的には「推薦を得たエリートのみ」が入部することを許される場所なのです。

そして、カレッジスポーツチームにおいてはコーチの権力がとても大きくなっています。高校時代の成績(学業・スポーツの両方を評価)とTOEFLなどのテスト結果をできるだけ良い状態にしておき、予め様々な大学のコーチに「目を付けてもらう」ことが重要となるのです。

日本の大学でも「スポーツ推薦」というものはもちろん存在しますが、いわゆる「一般入試」を経て入学した学生もゴルフ部への入部が許されるケースがほとんど。やはり部活動も「教育」的な意味合いが強く、平等性を重んじるところに特徴がありますね。

文武両道が基本

アメリカではカレッジアスリートと言えど文武両道が求められ、通常の学生と同様に学業の成績もしっかりと修めていかなければなりません。カレッジアスリートだからといって学業の成績に「下駄をはかせてくれる」ことはないうえに、成績が悪ければ試合に出ることはできないので学生たちは必死に両立を目指します。
これは大学単位ではなくNCAAの規定で定められたものなのです。

長期遠征時には家庭教師が帯同してチームメンバーの学業面をフォローするなど、チームとして文武両道をサポートする体制が出来ています。

充実した奨学金制度

NCAAが定めたディビジョン(カレッジスポーツのリーグランクのようなもの)ごとに莫大な奨学金予算が割り当てられ、各チームがその予算を「誰に・いくら」配分するのかを決めていきます。

この配分をどうしていくかもコーチの裁量によるものが大きく、コーチから「どうしても欲しい!」と思われるような選手になれば、授業料も全て免除される”全額奨学生”になれる可能性も大いにあるのです。

IJGAの役割

IJGAではゴルフの成績(試合での結果)向上はもちろんのこと、提携校のモンテバードアカデミーと連携して学習サポートにも非常に力を入れております。

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抜群の練習環境で過ごす4年間が彼らの現在の礎となったことは言うまでもありません。

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